『モモイハルコ秘密の日記』

……省略ッ!!(笑い)。


2002/12/31
実家へ。昨日、おとといのコミックマーケットでのイベントの記録ビデオをダビング。何度も何度も繰り返される自分のステージ…なんかトランス状態になってきた(笑い)。本当にうれしいことだな。もとはわたしの頭の中だけにあったものを、こうやって開放することが許されて、それにシンパシーを感じてくれたり喜んでくれる人がいてくれる。今年は、わたしにとってそれはそれはものすごい年でした。実はUNDER17を作る直接的なきっかけはとても私的な理由で、わたしが自分自身のことをふつーの女の子とか女性としてみると劣っていると感じてしまうという、ひらたく言うとコンプレックスというか、それに対するひらきなおりみたいなものが大きな原動力だったのです。でも今は作って本当によかったと思えている。それは、わたしの曲に共感したり、和んだり驚いたりしてくれるひとりひとりの人の心のおかげだよ。わたしがいままで歩いてきた道で、無駄なものはひとつもなかった。こういうことは、わたしが好きなフレーズで、歌詞にもよく書くことなのだけど。「いらないものはないんだね 雲や風や雨だって わたしへのおくりもの」(「MAEをみていて」より)「すべてのことに意味があって いらないものなどないと」(「こたえ」より) …辛いとか、無意味とか、もっとこーしたらいいのにもう、とか思ったことも、今思うとぜんぶ何かへの複線だったのだよ。だから、今抱えているものも、きっとなにかへと向かってからみあうベストウェイなんだ。
紅白歌合戦と猪木祭をスイッチングしつつ観、年越し…あけましておめでとうを交わす家族団欒。朝焼けとともに就寝。
《Today's tune》 天罰!エンジェルラビィ/UNDER17

2002/12/18
日本のヲタ的なものがかっこいいとファッションやアートの世界で知らしめてくれるのはやっぱヲタじゃない人なのだろうか…。「ジャポネスク」ってゆー言葉があるように、一部のエッセンスを取り入れるからファッションやアートとして成立するんだろうか。でもいわゆる「萌え絵」をそのまま美術館に飾ってほしい、みたい、と思うことがある。萌え絵は美人画(春画?)であるとか、ゴッホが歌麻呂に影響を受けたとかいうことは、ヲタ文化とアートを語るときによく言われる話だけど、今実際に萌え絵を描いている人(描ける人)は、あたりまえだがそんなことどうだっていいのだろう。そこがまたかっこいい…。R18美少女ゲームの原画家さんなんかは相対的価値なんて望んじゃいない、自分を基準に「萌えられるかどうか」を追求しているだけなのだ!! なんかわたしは世の中でおしゃれだと思われているものにコンプレックスがあるんだな。つーかわたしこの文章の中でファッションとアートをごっちゃにしちゃってるしな(笑い)。やっぱ萌え最高。
《Today's tune》 ミラーボール/RAM RIDER

2002/12/17
TECH GIANの12月号を買い逃したことをいまだに後悔してるよ。ハァ。というか、こういう種類の本を一冊でポンと本屋さんのレジに出せるようになったわたしは、レベルが上がったということなんでしょうか…。
《Today's tune》 Positivity/Suede

2002/12/16
わたしによくあること。人と会話をしていて、相手が固有名詞や熟語の読み方を間違えても、敢えて訂正しない…それで途切れるのがいやだから。でもそういうときにいちいち訂正したほうがいいのかなあとか思うこともある。それから最近、わたしが知らない事柄に対して話をされることを、敢えて知らないといわず、あやふやにしたまま、相手の人がわたしがそれについて知っていると思うかもしれないような曖昧な態度で聞いてしまう癖があってちょっと気にしている。それを知らないと言ったらきっとそこで説明をしてもらえるだろうけど、その後の話の内容が初心者向けになってその人が言いたい本質を聞けなくなってしまう気がして勿体なくなってしまうのだ。知らないことについてもとりあえず聞いておいて、家に帰ってからネットで調べたい…こういうのって失礼だよねえ…。教えて君の逆ってゆーか。ああ、今日なんかはほんと「ふられ気分で…」がぴったりだ。路上の隅に解けてゆけない雪が残ってるよ。
《Today's tune》 ふられ気分でRock'n Roll/TOM☆CAT

2002/12/15
アメ横の中田商店に行ったら、スウェーデン軍のコートがなぜか1500円で売られてて「安ィ〜」と思ったら、「5000円以上お買い上げの方にはスウェーデン軍のコートを差し上げます」という張り紙まで…よほどたくさんあるんだなあ(笑い)。
《Today's tune》 Circus Game/シュガー

2002/12/14
24歳は、いままでの数年にも増してわたしにとって大きな変化があった年だと思う。「くしよし」で、はじめてアイドルのアルバムのトータルサウンドプロデュースをさせてもらえた。アニメーションへの声の出演も去年より機会も内容も充実していたし(しかし同時に自分の未熟さを痛感しているのだが)、「小麦ちゃん」のアニメ化やCD化も、みなさんの応援のおかげで実現、大成功した。UNDER17を結成して、歌を聴いてもらえて、たくさんの人に曲を覚えてもらえた。ものすごく、密度が濃い1年だった…。そして、わたしは今年もここに帰ってきた!! 新宿ロフトプラスワン。18歳の今日、わたしがはじめて人前で自分の話をした場所だ(正確には移転してるんだけどね。笑い)。開演前、当時と変わらぬスタッフの方々と用意をしていると、昔ながらのアイドルファン仲間の方が来て下さって、差し入れと、はげましの声をかけてもらえて本当にうれしかった。なんかね、今敢えてここで、いままでのことを振り返って言葉にしたくない気がする。ずっとわたしのことを応援してくれている人。最近わたしのことを知ってくれた人。はじめてわたしのイベントに来てくれた人。いろんな、わたしに興味を持ってくださっている人に今日は会えた。会場に来てくれたものの入れなかった方もいたそうだ…店の中は超満員で、立ち見の方もいて、こんなロフトプラスワンは見たことがなかったから、最初はちょっと複雑な心境になった。でも、こうなったからにはなにもフィルタを通さない、状況にも飲まれないわたしを面白がってもらえたらなあ、と思ったので、いつもどおり、何も考えないで喋ってみた。あっという間に4時間が経ってしまった。…アンケート用紙に書いていただいたり、事前に「モモイっきり生メール」もいただいていたのに、あまり紹介できなかったのが心残り…ごめんね。司会の植村さん、スタッフの方のはからいで、ハッピーバースデーの儀式までやってもらえて、うれしかったよ…。イベントが終わったあと、来てくださった方ひとりひとりにちょっとしたお土産をお渡しした。わたしは、それができるのがとてもうれしかった。せっかくこの日に、わたしに興味を持って同じ店に集ってくれたというのに、一度も声を交わさなかったり、目を合わせないで別れるなんて、なんかね…。わたしは実はイベントなどで歌ったり喋ったりしているとき、なるべく全員のお顔を1度は見ようと思っているのだけれど、こういう機会を作ってもらえると、かえって照れないでいいので助かる(笑い)。ありがたいと本当に思っているのに、筆・キーボード不精だしいい加減なわたしなので、直接ちゃんとお礼を言えてよかった。でも結局はわたしのほうが励ましてもらえたり「今日は楽しかった」と言ってもらえちゃって、いっぱいもらっちゃったのだけど。わたしは、アイドルのファンだったとき、その距離感がとても好きだった。同じくらいの年の女の子のはずなのに、友達ではなく、どちらが上でも下でもなく、よく手を握るのに遠い、しかし彼女のほうからこちらへずかずかと入り込んでくることはないけど週末の予定は埋まり、その人のことを考えたり見たりしているといやなことを忘れられる、不思議な関係性。今、わたしはそれの逆の状態になれているのか!? と思わせてもらえることがあって、わたしは、いわゆる広義でいうアイドルなのだろうか、25歳にして…とか思ったりする(わたしのマニア的定義によると、わたし自身はアイドルじゃないんですけどね。笑い)。しかし、わたしがアイドルファンだったときのあの感じに似たようなもの、そして音楽ファンとして初めて買ったCDに針を落とす(って言わないな。レーザーを照射する。笑い)ときのワクワク感とかを、これからもずっとわたしなりのやり方で、いろんな事情を抱えているひとりひとりの人に感じてもらえたらなあ、と思う。今年お世話になった方々からのビデオ。コミケで泣いたこと。かけてもらえた言葉。いろんなことを思い出しながら、プレゼントを抱えて家路についた。ありがとうございました。
《Today's tune》 Happy Birthday/Qlair

2002/12/06
作業の合間にホットカーペットを買った。エアコンが部屋についてるんだけど好きじゃないの。電気膝掛けひとつでは体が持たん(笑い)ということで。Melodyのベスト盤のDisk2のライブ音源はいいなあ。テクノポップな曲と初々しいパフォーマンス、「まゆちゃーん」とかコールするオーディエンスの声までがきっちりととらえられている(なんと"今来たばっかり〜"まで!!)。…このミスマッチはすばらしい。貴重な音源だ。「シルバーリングに口づけを」「唇がふれあえば」は名曲。
《Today's tune》 世界中の微笑み集めてもかなわない/Melody

2002/12/05
某レコーディングの合間に某ラジオにゲスト出演。自分がヲタだと自覚しつつ、でもヲタでよかったと思えた日だった。自分がファンとして聴いている作品に携わっている方といっしょに仕事をできるのはほんとに光栄なことだ。
《Today's tune》 Smells like teen spirit/Nirvana

2002/11/30
作詞をしつつひとりデート数時間。有楽町〜銀座はもうすっかりクリスマスだった。ソニービルの前にCHANELのツリーが…。なんとなくピンヒールを履いて行ったからちょっと歩いただけで本当につかれた。レコーディングをして帰りは深夜に久しぶりに某人にお会いできて本当に元気が出た。新しいすばらしい作品を見せてもらえたりした。ずっと会っていなかったけど、その間もお互い自分のやりたいことをやっていたんだなあ。同じ時代に生きられて、たまに言葉を交わしつつがんばっていられるのって嬉しいなと思った。
《Today's tune》 Kid A/Radio head

2002/11/27
今日は寒かったなあ。インターネットでは、青少年に有害だと思われるコンテンツを規制するなんとかとか、テレビではVチップ(最近聞かないな)とかあるけど、暴力や性表現っていうひらたいもんだけじゃなくて「こういうシーンは見たくない」っていうもっと細かな設定ができるようになればいいのにな。たとえば風邪薬とかシチューの平和なCMでも、家庭環境が複雑な人が観たら悲しい気分になるんじゃないか。結婚が破談になった後で人の幸せそうな結婚式は見たくないだろう。一般的にはほほえましく映っても、そういうシーンが出てくるたんびに現実に引き戻されて不快になる、胸やおなかが痛くなったりする人もいるだろう。いわゆる「放送禁止用語」による言葉狩りってナンセンスだってよく批判されるけれど、それはそういうことに該当しない幸せな人が言うことなのかもなあ。アニメでセリフの音が消してあってわからなかったり、漫画の連載時と単行本でネームが違ったりすると「おいおい」とか思うけどね。たとえば人に会ってるときには、個人個人にその人にとってのタブーみたいのがあったり、嫌な顔されたら話を続けなかったりするじゃない。そういうかんじのしなやかな対応ができるようになればソフトウェアコンテンツはもっと気持ちよく快感だけになるのに。なんか、amazon.comで「小麦ちゃん」のページを見ると「これもどうですか」って「おねティ」も薦められる、みたいなAIシステムでなんとかできないのか(笑い)。ディスプレイの向こうの受け手側の気持ちの問題だけどさ。甘すぎるかな。もっと精神的に強くなれってことか。トラウマを自分で乗り越えるしかないのか(笑い)。
《Today's tune》 青のレクイエム/坪倉唯子

2002/11/26
「スクウェア・エニックス」になるらしいですね。テレビのニュースで見たよ。そこでインサートされてた映像、80年代(多分池袋のビックカメラ前)、ドラクエIII発売に並ぶ長蛇の列。その直後のニュースでは今日の西銀座、年末ジャンボ宝くじ発売に並ぶ長蛇の列。それぞれ夢なのだなあ…。
《Today's tune》 One by One/Foo Fighters

2002/11/25
編曲がひととおり終わったあとのMix作業というのは、ドレスアップしたときに前髪を直すようなものだな。これでいいような、悪いような…きりがなくなってくる。すっごく小さい頃に観ていて記憶が曖昧だったのだけど「ぼくパタリロ!」は、すごすぎる!! 今ファミリー劇場で再放送されているのだけど、DVD出ないのかなあ。漫画も全部読みたい。それにしても、原作漫画の中でも歌われている「クックロビン音頭」の作詞・作曲した人はすごいと思う。この自然なメロディー(笑い)。多分みんなの答えにもなってると思う。ああ、やっぱりわたしは1982年頃のアニメソングに好きな曲が多いなあ。これは刷り込みなのだろうか!?  今夜放送の「超重神グラヴィオン」は、わたしが演じさせていただいているトリアが初登場の回。自分の結果をテレビから聞くのはやはり緊張する。でも観ていたら1ファンとしてのめりこんでしまった。萌えアニメとしてもだけど、ロボットアニメとしても本当にかっこいい!! 基地内に敵の反応、対照的な2人の男の子、重力子臨界に関する解説とか。呼んでいただけて光栄です。次回もがんばるぞ!!
《Today's tune》 クックロビン音頭/スラップスティック・白石冬美

2002/11/24
なぜか遊びにいらしていた人気原画家のいくたたかのん先生と記念撮影!! 今日は「恋のミルキーウェイ」のビデオクリップの撮影。監督は数々のすごいパンクバンド(アナーキー、KENJI & THE TRIPSなど!!)のミュージックビデオを手がけられているナリオ監督。モモーイが「アンセブはロックなのだ!!」とか言っているのを共感したと言っていただけて、ほんとに光栄です。表層的な部分でなく、アンセブの裏側にある強い意思に「気に入った」みたいな感じで受けてもらえて、ほんとによかった。モチーフのアイディアもわたしが出させてもらったりして、都内某所で、スタジオで、いろんなシーンを撮ってもらいました。撮影終了後はがっちり握手!! スタッフの方もすごくがんばってくださってうれしかったです。完成がすっごく楽しみ。そしてナリオ監督はなんとわたしと誕生日がおなじ12月14日だそうです!! このビデオがどこで見られるかは、もうちょっとしたらお知らせできると思います。

《Today's tune》 恋のミルキーウェイ/UNDER17

2002/11/23
今日は一日中作業だった。なんか今「ボブサップ」がいろんなところで大人気ですね。さいしょ名前を聞いたとき「サブポップ」をジャンキー大山が言ったのかと思いました(笑い)。そいえば最近SUB POPのパーカーとか着てる人もよく見る…モモーイも欲スィ。セバドー。
《Today's tune》 マウス Chu マウス/UNDER17

2002/11/11
夕方は収録、夜うちあわせ後、小池さんといろいろ長々と語り合う。アンセブの今後の音楽性の話とかから、モモーイのセクシャリティまで(笑い)。小池さんが言うにわたしは男と女半々らしい。萌えソングをつくるのにもってこいだわな(゚∀゚)!! なんちて…。
《Today's tune》 The game of love (feat. Michelle Branch)/SANTANA

2002/11/10
書を捨てよ、街へ出るっつーか、ケイタイもって街に出よう。朝、昼は体が動かなかったのだけど暗くなってからのこのことすっぴんで外出。久々3人での食卓の後ファミレスでパフェ。ひとり増え、やっぱり音楽っていいね。元気がでたよ。明日からもがんばるぞ!! てんばつ!!てんばつ!!(゚∀゚) こんどのキャラフェス東京で発売される「まじかるトワラー・エンジェルラビィ☆」のCDは必聴だこりゃ。
《Today's tune》 天罰!エンジェルラビィ/UNDER17

2002/11/09
夕方より外出。カタンやった。勝った(´ー`) …気分いい〜(笑い) 今がどうだかは、10年後くらいにしかきっとわからないんだろうな。うーん。もしかしたらもっと先になってもわからないのかもしれないな。保証できるものなんてなにもないんだということ、自分が精神的なものと物質的なもの、何を信じるかということをもういちど見つめなおそうと思う。保険金はおりても怪我が治るわけではないとか、そういうようなこと。そうしたら、今悩んでいることなんかちっこいと思えてくるだろう。超越して生きるのだ。
《Today's tune》 Up and down/Jaguar

2002/11/08
夜、友人の友人のお誕生日(初めて会った。笑い)で、新宿のちゃんこなべ屋さんに。わたしはアレルギーでカニが入っている鍋料理は食べられないのです…ショボーン(´・ω・`)となっていると、お店の方が「あゆもそうだよ、あゆと一緒だよ」だそうで、そ、そうだったのか。カニが入ってないおだしでなべをもうひとつ作ってもらえて、申し訳なくてその場ではあまり言えなかったけどかなり嬉しかった。そのあとまったり語り…。共通言語がある感じがして一緒にいてラクにできて楽しかった。おたんじょうびおめでdヽ(´ー`)ノ
《Today's tune》 Litium/Nirvana

2002/11/07
赤坂周辺高層ビルにて夕食。たまにこういうところに来ると気分が変わってやはり良い。最近、曲のタイトルを決めるときにすごく悩む…。結局いちばん最初に考えたものにしちゃうんだけどね。自分にうまく都合のいいように思い込ませるというか、ある意味洗脳できる人っていうのは強いんだと思う。でも自分の感性を矯正しつつ生きることに慣れるというのはちょっと悲しいかも。やっぱり嫌だな、そんな種類の協調性は。そんな納まりのよさは。一見平和そうでも全員がちょっとずつ我慢してるなんて。わたしは本来は誰も我慢や苦労をせずにうまく世の中回っていくものだと思っている。若いかもしれないけど。世界を変えたいならまず自分から。正直になろう。その気になれば今すぐにでも引越しできるんだよ。選択は逃避じゃない。
《Today's tune》 Mercy kiss/Humanistic


2002年09〜10月分の日記を読む

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